第一章 神の視線
帝国崩壊から七日後、空の亀裂は誰の目にも見えるほど大きくなっていた。
昼であっても星が覗き、夜には空そのものが軋むような音を立てる。 それは世界が「観測」されている証だった。
「神々は、世界を見下ろしているんじゃない」 フィンは低く告げる。 「値踏みしているんだ」
第二章 神々の正体
古代文書の最奥で、レインは真実を知る。
神々とは、創造主ではない。 かつて滅びかけた世界を管理するために作られた 上位干渉存在――管理者だった。
世界が規定値を超えて歪めば、 神々はそれを「破棄」し、新たな世界を生成する。
第三章 不要とされた未来
神々は結論を出していた。
――この世界は、存続に値しない。
天空王が再び現れたことで、 世界は「管理不能」になった。
「だから滅ぼす?」 レインは静かに問いかける。
返ってきたのは、感情のない声だった。
第四章 神との戦い
剣も魔法も、神には通じない。
都市は消え、山は崩れ、海は沸騰する。
それでも人々は逃げ、抗い、生きようとした。
リオネは最後まで剣を手放さなかった。 エルヴァは命を削り、魔法を放った。
第五章 蒼天の加護の正体
極限の中で、レインは悟る。
蒼天の加護は「力」ではない。 それは継承だった。
世界を次へ託す権利。 支配ではなく、選択。
第六章 最後の選択
神々を倒す方法は一つだけ。
天空王そのものを、世界から消すこと。
「……それが、俺の役目か」
レインは笑った。 恐怖ではなく、納得の笑みだった。
第七章 別れ
「行くな!」 リオネの叫びが、風に溶ける。
「ありがとう」 レインは振り返らなかった。
「俺は、十分生きた」
第八章 空が落ちる日
蒼天の光が、世界を包む。
空の亀裂は閉じ、神々の存在は切り離された。
代償として、天空王の記録はすべて消え去る。
名も、姿も、歴史から。
最終章 希望は継がれる
数十年後。
子どもたちが丘で空を見上げていた。
「昔、空を支えた王がいたらしい」
誰もその名を知らない。
だが世界は、今日も風に満ちている。
物語は終わる。 希望だけを、残して。
ー完ー


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